
*背負い投げの足は、相手の体の中央につま先が真前よりやや左側を向くように入りましょう
背負い投げは、腕の動きを主として、全身を使って投げる技(手技)です
引き手(左手)を上方に引くことによって相手のわきを開け、釣り手(右手)をそのスペースに入れてかつぎます。
わき下に入れる手の入れ方はさまざまですが、障害を防ぐ為には、わきを締め、襟を小指側に巻き込むように
入れる方法が良いと思います。
振り子さばき
「振り子さばき」は、右自然本体で向かい合い右組に組んだところから、相手に押されて後方に下がる際、
右足を少し速く大きめに退いて後方に着き、左足を振り子のように使って左のほうに向きを変えながら体を
180度回転させて体をさばく方法です。
最初に下げた足は、相手の体の中心線の延長上に着き、回転した後は、その位置が両足の真ん中になるよう回転すると、
相手としっかり重なることができます。
今回は背負い投げで説明していますが、掛ける技によって、最初に下げる足の位置を調整しましょう。
振り子を大きくすると引き出す力は強くなりますが回転速度は遅くなります。
逆に振り子を小さくすると回転から得られる力は小さくなりますが、回転のスピードは上がります。
相手のタイプにあわせて振り子の大きさを調節することで、より効果的な技を掛けることができます。
今回の背負い投げは、少年期に使うことの多い「前まわりさばき」での入り方をメインに指導しました。
これは、力の弱い少年期には、相手を大きく引き出して技に入る「後ろまわりさばき」が難しいためです。
しかし、成長していくにつれ、「前まわりさばき」でしか技に入れない選手は、技が掛からなくなっていきます。
特に、外国選手と対戦する場合、相手の手足が長く力が強いため技が届かなかったり、返されたりすることが多くなります。
子どもたちの柔道がずっと成長し続けていくことができるよう、「前まわりさばき」→「振り子さばき」→「後ろまわりさばき」と
段階的に練習させると良いでしょう。
オリンピック60kg級3連覇の野村忠宏選手は、小学生の頃は体も小さく、女の子に負けることもあったそうです。
しかし、当時指導していた先生は決して妥協することなく、「後ろまわりさばき」による技の入り方を徹底して練習させたそうです。
野村選手の外国選手に対する絶対的技の冴えは、この頃の稽古で培われたといっても過言ではないでしょう。
指導において辛抱の足らない私たちが見習わなければならない姿なのかもしれません。