じゅうどうLab vol.10

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じゅうどうLab vol.10

 じゅうどうLab.10 帯通し

 

今回は帯通し(仮称)を紹介します。

これは元々ある横返しと呼ばれる技の応用ですが、名称でも表れている通り「帯に手を通して」コントロールします。「帯は抑え込みの要」という言葉もあるくらいですから、腰を強力にコントロールできるだけでなく、握力の消耗を抑えることができるのが特徴です。

私的な印象ですが、最近では腹包みにとって代わった流行技術であると考えます。競技柔道、少なくとも中学生以上になれば知っておかないと戦えない。それくらいベーシックな技術になっていると思います。

ポイントはいかに胸を合わせるかです。胸を合わせて向き合わなければずっと転がり続けるか、返すことができないかのどちらかになります。慌てて引き込むのではなく、一度引き上げてから滑り込むようにする、あるいは思い切って跨いでしまうのも効果的です。

 

余談ですが私が高校生だった30年近く昔、B系と言われるダボダボのズボンを履くことや、下着が見えるくらいズボンを下ろす「腰パン」が流行しました。それは一般的なズボンだけでなく、学生服や学校体育のジャージでも「腰パン」が流行りました。今ではもう絶滅したと思いますが、その流行を追うように若い男子柔道家が帯をゆるく結ぶようになったと私は考えています。そして帯がゆるく結ばれたことによってこの技が考えられ、流行したのではないでしょうか。なぜなら帯をしっかり結ぶ世代では、思いもつかない技術だからです。私と同年代の柔道家であれば、共感してくれると信じています。

 

https://youtu.be/m2C8uJaOvBU

(公開済み)

 

【じゅうどうLab】 

今年度よりこちらの「お役立ち情報」でコラムを担当することになりました小室宏二です。このコーナーは「じゅうどうLab」と題し、柔道の技術や練習・指導方法、考え方などを紹介していこうと考えております。画像や動画なども交えながら、なるべくシンプルに、そして少しでも柔道のスキルアップや指導の参考になるようなものを紹介していこうと思います。

 

【参考】

「柔道固技教本」 小室宏二著 晋遊舎 2011

「DVD柔道固技上達法」 小室宏二著 クエスト 2009

YouTube「KOMLOCK 柔道 JAPAN」 

https://www.youtube.com/channel/UCJr_RJ2_VqiyTRy6abbo8hA

 

【プロフィール】

小室宏二(こむろこうじ)

早稲田実業学校 教諭 柔道部監督

筑波大学・大学院卒業

足立学園講師、講道館道場指導部、東京都市大学付属中学校・高等学校教諭を経て現職

現役時代に培った固技技術を、国内外の試合に参加しながら実践し指導・普及を行っている

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