じゅうどうLab.9 回転式送襟絞
もう12月ですね。
1年の「締めくくり」ということで今回は絞技をご紹介いたします。
ポイントは真正面に前転すると首を痛める恐れがあるので、斜めに回転すること。
そして相手の足のコントロールです。足の制御ができていないと、ほぼ逃してしまいます。
背負投等へのカウンターとして非常にスピーディーで、強力に極めることができる技です。競技力を求める軽中量級の選手は必須項目として理解しておきましょう。
この回転式〜はブラジリアン柔術ではボーアンドアローと呼ばれています。確かに極まった形は弓矢のようです。和名で表現すると「弓矢絞」でしょうか。なんだかカッコいいですね。
この形を片手絞と表現することもあるようですが、講道館に問い合わせたところ「送襟絞」とのこと。というわけで私は送襟絞として紹介しています。
また私が独自に開発した、いわゆる腰絞もご紹介します。一切周ることはせず、三角絞に近い理合で極めていきます。
【じゅうどうLab】
今年度よりこちらの「お役立ち情報」でコラムを担当することになりました小室宏二です。このコーナーは「じゅうどうLab」と題し、柔道の技術や練習・指導方法、考え方などを紹介していこうと考えております。画像や動画なども交えながら、なるべくシンプルに、そして少しでも柔道のスキルアップや指導の参考になるようなものを紹介していこうと思います。
【参考】
「柔道固技教本」 小室宏二著 晋遊舎 2011
「DVD柔道固技上達法」 小室宏二著 クエスト 2009
YouTube「KOMLOCK 柔道 JAPAN」
https://www.youtube.com/channel/UCJr_RJ2_VqiyTRy6abbo8hA
【プロフィール】
小室宏二(こむろこうじ)
早稲田実業学校 教諭 柔道部監督
筑波大学・大学院卒業
足立学園講師、講道館道場指導部、東京都市大学付属中学校・高等学校教諭を経て現職
現役時代に培った固技技術を、国内外の試合に参加しながら実践し指導・普及を行っている