Judo kidsの栄養学 vol.12

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Judo kidsの栄養学 vol.12

【たんぱく質はどれくらいとればよい?】

選手の食事を支える保護者のみなさんにお話を伺うと、タンパク質の摂取を意識している方が多いと感じます。

では、タンパク質は1日にどれくらいの量をとればよいのでしょうか。

今回は、成長期の選手のタンパク質摂取についてお話しします。

 

早速ですが、日本人の食事摂取基準によると、目標量は「総エネルギーの13~20%」と定められています。

具体的には、男子選手のタンパク質摂取の1日の目標量は次のようになります。

・6~7歳 55g~85g

・8~9歳 67g~103g

・10~11歳 80g~123g

・12~14歳 94g~145g

(身体活動レベルⅢで計算。女子選手は、この数値より少し少なめになります。)

 

では、食品にはどれくらいのタンパク質が含まれているのでしょうか?

・鶏もも肉100g 16.6g

・あじ100g 19.7g

(肉・魚は、全体の重さの20%くらいがタンパク質だと考えるとよいでしょう。)

・卵1個 6.1g

・木綿豆腐100g 7.0g

・納豆1個(40g) 6.6g

朝から肉や魚を使った料理を作るのは大変ですが、卵や大豆製品は使いやすいですよね。

汁物に卵や豆腐を入れ、野菜とたんぱく質が両方とれるようにするのもおすすめです。

 

また、メインのおかずである「主菜」に使う食材だけでなく、主食のお米や牛乳・乳製品にもタンパク質は含まれています。

・ごはん150g(お茶碗1杯) 3.8g

・牛乳コップ1杯(200mL) 6.8g

・ヨーグルト100g  3.6g

卵かけごはんだけでも、10g前後のタンパク質がとれることが分かります。

また牛乳・乳製品は、小中学生の選手が自分で用意しやすいのもよい所です。

 

このように、タンパク質は色々な食品に含まれており、これらの食品を組み合わせてとることが大切です。

 

その他のタンパク質摂取のポイントには、次のようなものがあります。

十分な量が確保できている選手は、これらの項目も意識してみましょう。

 

☆タンパク質をとるための食品が、いつも同じものになっていませんか。それぞれの食品で、含まれるビタミンやミネラルが異なります。特定の食品に偏らず、様々な食品からタンパク質を取り入れることが大切です。

☆タンパク質は1度にまとめてとらず、3回の食事(+補食)に分けてとることが大切です。「朝はおにぎりのみで、その分夜ごはんはタンパク質たっぷり」という選手は、食事を見直す必要があるかもしれません。

☆スポーツをしているとタンパク質に注目しがちですが、タンパク質だけが大切なのではありません。【主食、主菜、副菜、牛乳・乳製品、果物】の揃った、バランスの良い食事を意識しましょう。

☆プロテインに興味を持つ選手もいるかもしれませんが、まずは食事からタンパク質をとることが大切です。小中学生の選手は、プロテインの使用は最小限にとどめましょう。

 

タンパク質は、スポーツをしていると注目しがちな栄養素だと思います。

確かに体づくりに欠かせない栄養素ですが、それはエネルギーやその他の栄養素が十分とれている上で成り立つことです。

主食や副菜も疎かにせず、食事全体を視野に入れてバランスよい食事を目指しましょう。

 

 

 

【プロフィール】

源馬 早記(げんま さき)

栄養士。スポーツ栄養分野を中心に活動。スポーツ少年団、部活動でのセミナーや栄養サポート、情報配信を行っている。



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