【鉄の不足に注意!】
スポーツに励む子供たちに、不足に注意してほしい栄養素の1つが【鉄】です。
鉄はカルシウムと同様に、普段の食事では不足しやすい栄養素だと言われています。
鉄の不足は、鉄欠乏性貧血の原因となります。
小中学生の選手でも、性別関係なくこれに悩んでいる選手が見られます。
貧血はパフォーマンスの低下だけでなく、転んで頭を打つなど2次的なケガの原因になることもあり、普段から鉄の不足には注意してほしいです。
鉄の推奨量は10代でピークとなり、12~14歳では1日あたり10.0mg~12.0mgと定められています。
この量を確保するには
・牛肉の赤身
・レバー(食べすぎ注意)
・青魚
・貝類
・大豆製品
・卵
・青菜
など、鉄を多く含む食品を取り入れることが大切です。
具体的な含有量は
・牛もも肉赤身 100g 2.7mg
・ぶり 100g 1.3mg
・納豆 1パック40g 1.3mg
・卵 1個 0.9mg
・小松菜 80g 2.2mg
・ほうれんそう 80g 1.6mg
などです。
これらの食品は、食卓に並んでいるでしょうか?
また、主食のお米にも鉄は含まれており、お茶碗1杯(150g)のごはんからは0.2mgの鉄が摂取できます。
主食は毎食食べることを考えると、お米も鉄の摂取源になることが分かります。
鉄は、ヘム鉄・非ヘム鉄の2種類に分類されます。
ヘム鉄の方が比較的吸収率が高く、主に動物性の食品に含まれています。
ただし、栄養バランスを考えると、ヘム鉄・非ヘム鉄どちらの食品も取り入れることが大切です。
吸収されにくい非ヘム鉄ですが、ビタミンCを一緒にとることで吸収率が高まると言われています。
野菜や果物(柿、いちご、キウイフルーツなど)と一緒にとってみましょう。
鉄の不足が心配される場合、サプリメントの使用を考えるかもしれません。
場合によってはサプリメントを使用することもありますが、まずは食事から摂取することが大切です。
また既に貧血を疑う症状がある場合には、自分でどうにかしようとせず、すみやかに医療機関を受診して下さい。
【鉄がとれるおかずレシピ】
鉄がとれる食材を使ったおかずです。ぜひお試しください。
☆納豆とほうれん草の卵焼き☆
≪材料≫
・卵 2個
・納豆 1パック
・ほうれん草 30g
・油 適量
≪作り方≫
① ほうれん草を1センチくらいに切る。耐熱容器に入れてラップをし、電子レンジで500wで1分加熱する。
② 卵をお皿に割り、溶きほぐす。
③ 納豆に付属のたれを入れて混ぜる。
④ 粗熱をとったほうれん草と納豆を②に加え、均一になるまで混ぜる。
⑤ 卵焼き器を火にかけ油をしき、④を1/4づつ流し入れ、巻いていく。全て焼いたら、お好みで大根おろしやしょうゆを添えてお皿に盛り付ける。
◎たんぱく質もとれるレシピです。朝ごはんのおかずにもお勧めです。
◎レシピの量で鉄3.7mg含まれます。
【プロフィール】
栄養士 源馬 早記(げんま さき)
栄養士。スポーツ栄養分野を中心に活動。スポーツ少年団、部活動でのセミナーや栄養サポート、情報配信を行っている。