始めまして。栄養士の源馬早記と申します。今月から主に成長期の選手と保護者の皆様に向けて
栄養や体の成長に関する情報をお伝えしていきます。よろしくお願いいたします。
【生活リズムが変わる時の注意点】
3月が始まり、春の気配を感じる日も出てきました。新年度が始まるまであとわずかですね!
進学やクラス替えなど、選手の皆さんも新生活のスタートを楽しみにしていると思います。
柔道でも、今までと環境が変わる選手もいるのではないでしょうか。
所属するクラブや練習時間が変わると、生活リズムが大きく変わることが考えられます。
忙しくなりますが、日々の生活で大事にして欲しいことがあります。
それは、
☆朝食を食べる
☆十分な睡眠時間を確保する
ということです。
成長期の子どもたちは、体の成長のためにも、食事をしっかりと食べることが大切です。
更に運動しているなら、必要な食事量は多くなります。
もし、朝食を食べなかったとすると、1日に必要な量を昼食と夕食(と間食)で補わなければいけません。
こうなると、1回の食事の量が多すぎて、食べられない量になってしまいます。
必要なエネルギーや栄養素をしっかり確保するためにも、朝食は食べましょう。
朝ごはんに、まず取り入れてほしい栄養素は
①糖質(ごはんやパンなど)
②たんぱく質(肉、魚、卵、大豆製品など)
の2つです。
朝は忙しいご家庭も多いと思います。
・鮭フレークおにぎり
・卵かけごはん
・納豆ごはん
・ロールパンとハム
・ツナトースト
など、少ない手間で2つの栄養素を揃えられるものもあります。
ここに更に、
③野菜のおかず
④牛乳・乳製品
⑤果物
が加わると、選手に必要な栄養素がとれる。バランスの良い朝食になります。
(バランスの良い食事については、次回以降改めて解説します。)
また、睡眠は、練習で生じた疲労の回復や体の成長のためにとても大切です。
十分な睡眠が取れず、朝すっきり起きられないと朝食が食べられないことにもつながります。
ついつい夜更かししていませんか?
元気にスポーツに取り組むためにも、十分な睡眠時間を確保してください。
朝食を食べないことや睡眠不足は、熱中症の原因にもなることがあります。
この先、気温や湿度の高い日が増えていきます。
スポーツ中の熱中症を防ぐためにも、朝食や睡眠を疎かにしないようにお願いいたします。
新年度が始まると慣れない生活に疲れを感じると思います。今のうちに、少しずつ準備していけるといいですね!
〚参考〛
「理論と実践 スポーツ栄養学」鈴木志保子著 日本文芸社 2018
「スポーツ活動中の熱中症予防ガイドブック」公益財団法人日本スポーツ協会
⦅プロフィール⦆
栄養士 源馬 早記(げんま さき)
企業で栄養士として経験を積んだ後、スポーツ専門の栄養士として活動開始。
アスリートの個人サポート、セミナー、スポーツ現場での栄養相談などを実施。
成長期の選手、女性アスリートのサポートに力を入れている。